七曲りから備前♡日生大橋へ
目隠しフェンスが無事に完成したので、鈍りきった身体に鞭を入れるため、久々のロングライドに挑戦です。
今回のロングライドの目的は、岡山県備前市にある備前♡日生大橋(♡も正式名称です)を渡ること。距離を稼ぐのとサイクリングスポットの紹介も兼ねて、はりまシーサイドロードを経由します。
季節はすっかり冬なので、外がある程度暖かくなるまで二度寝。(後にこれが命取りとなります)ウインドブレーカーやネックウォーマーなどの防寒対策をバッチリ行って、いざ出発だ!
自宅〜道の駅みつまで
兵庫県たつの市の自宅を出発し、まずは揖保川沿いに南下します。
たつの市役所付近は割と交通量が多いので慎重に行きます。我が町たつの市も高齢化率がアレなので、たまにとんでもない運転をするドライバーに遭遇したりします。常時点滅テールライトは必須装備です。
国道2号線まで南下してきました。相変わらず交通量が半端ないです。路肩も砂利に混じってガラス片や金属片がよく落ちているので、サイクリングにはあまり向かない道路です。道の駅みつに向かうためには、更にここから南下します。
室津漁港到着。
ここら辺は普段からよく走る練習コースなのでもう慣れましたが、途中の御津中学校前の坂は結構キツイです。下りは中学生の横断に気をつけて徐行しましょう。
無事、道の駅みつに到着しました。
土日はロード乗りもよく見かけるんですが、今日は平日のためかチャリは自分ひとりだけ。バイク乗りはいつでもわらわら居ます。
ここから先は相生までコンビニが無いので、多少余裕があってもトイレは済ませておきます。
七曲り〜赤穂まで
チャージ完了したので、再出発。
次は赤穂まで一気に駆け抜けます。
どこからどこまでを七曲りと呼ぶのか、ぶっちゃけ正確なことは知りませんが(検索しても情報出てこないし…)自分的には道の駅みつ〜相生の文化会館前のファミマ辺りまでだと考えています。
コースの特徴としては七曲りという名の通りカーブが多く、直線が短いです。加えてアップダウンも結構激しいので、ガチで走ると中々にしんどいと思います。
しかしながら、私的には七曲りの魅力は、やはり綺麗な景色。
全く同じこのコースを今まで何十回と飽きずに走ってこれた理由は、この景色に癒されるから。仕事なんかで疲弊した精神もここを走り終える頃には完全回復。「よし、明日も頑張ろう」という気持ちにさせてくれます。(単に私が海好きなだけかもしれませんが…)
途中、万葉岬というホテルへと向かう道へ寄り道することができますが、ここの坂がとんでもなくキツイので後が長い場合はあまりおすすめしません。(景色は最高に良いので一度は行くべき)未熟な私は行った帰りに自宅到着前に足が売り切れました。
相生に入りました。相生市は中心に入り組んだ湾がある港街で、今回は海岸線に沿って赤穂方面へと向かいます。相生から赤穂への侵入ルートは私の知る限り海岸沿いの坂越ルートと、鷹取峠を超えるルートしか無く、鷹取峠ルートは交通量が半端なく多い混雑する峠道なので、私的には坂越ルートをおすすめします。
坂越ルートは車通りが極端に少ないのは良いんですが、その分道が狭いです。途中、待避所のあるトンネルが二箇所ありますが、多分結構レアなやつです。
二つの細いトンネルの間に IHIの造船所を上から見下ろせる橋があります。普段中々御目に掛かることのできない光景なので、初見だと結構面白いと思います。
しかしながら、坂越ルートの醍醐味はなんといっても相生発電所です。巨大な煙突をほぼ真下から眺めることのできるポイントがあるんですが、スケールのデカさにビビること請け合いです。煙突周りの複雑な構造も工場萌えの感性があれば十分楽しめます。
相生発電所を抜けると坂越湾へと入ります。が、その手前にえぐい下り坂があるので注意。急ブレーキを掛けてしまうと後輪が浮くレベルなので、ゆっくり下りましょう。
坂越湾には記事の一番上にも写真を載せている謎の島があります。一見無人島っぽいんですが立派な家みたいなのが一軒だけある不思議な島です。今回記事を書くにあたり調べてみると、大避神社御旅所という、一般には立ち入り不可のかなり神聖な神社らしいです。そんな神秘的なやつがこんな近くにあるなんて…。車と違ってゆっくり景色を見ながら走れるチャリは、土地への興味を刺激してくれます。
尾崎の坂を下れば赤穂市街地に入ります。
余談ですが、赤穂市は水道料金が全国で一番安いらしく、その理由は市街地が密集しているため水道管などの維持コストが他の市町村に比べて低いからだそうです。
13時、赤穂海浜公園前のファミマにて遅めの昼食。
脳内シミュレーションでは12時ごろにここに辿り着く予定でしたが、何故か一時間以上も押しての到着となりました。…道中写真を撮るために立ち止まりすぎたか?(完全に二度寝が原因です)
赤穂〜備前♡日生大橋へ
いつも赤穂へ走りに来る時はこの赤穂海浜大橋で折れて千種川を北上、上郡方面へ脱出します。なので、ここを直進した先は完全に未体験ゾーンでした。
時間が押している都合上あまり写真を撮らなかったのですが、ここから250号の新田交差点までは工場地帯という土地柄大型車の交通がとても多く、走っていてとても神経を使う道でした。
しばらくは平坦が続きのほほんサイクリングを楽しんでいましたが、ヤツは急にやってきました。そう、坂です!
JR赤穂線の天和という駅を過ぎた辺りから一気に来ました。
二つ目の坂で岡山県へ突入し感激したのも束の間、下りでトラックからの幅寄せを食らいました。今までも一、二度経験はありましたが下りの最中では初です。殺す気か。チキンな私は暫く手の震えが止まりませんでした。
県境の峠を下り、しばらく海岸沿いに走っているとついにそれらしき橋が見えてきました。
疲れも忘れて一気にスピードアップ。小さな港っぽいところで左折して、橋への上り坂を駆け上がります。
午後2時過ぎ、ついに今回の目的地の備前♡日生大橋に到着しました。
この橋は2015年に開通したばかりの新しい橋で、本州と鹿久居島を結ぶ765メートルのやや長めの橋です。(ウィキ情報)
左側に緑に色分けされた区間があり、多分『自転車はここ通ってね♡』ってことなんでしょうが…すいません、狭いし風強いしコンクリ近いし(ペダルが当たるとエライことになる)怖すぎです。結局車通りが少なかった(と言うかほぼゼロに近い…)ので、車道の端っこを走行しました。
さて、これから鹿久居島を散策してご当地グルメに舌鼓を打ちつつSNS映えしそうな写真をアイポンでいっぱい撮るぞー!
…と言いたいところですが、残念ながらお時間です。
今から最短最速で帰ったとしても多分5時前。夕飯前に帰って今年で3歳になるボーイと遊ばなければなりません。
あぁ、あと一時間…すやすやと二度寝してしまったあの一時間があれば鹿久居島をちょっとは探索できたはずなのに…。
次回予告、次は DIY編。
無謀にもダイニングテーブル作りに挑戦してみたいと思います!
目隠しフェンス自作
最近急に寒くなってきました。
こんな時は暖かいお風呂に浸かるのが一番幸せです。
築一年半になる我が家には電気温水器(エコキュート)を導入しています。コイツは悪魔的に高いプロパンガスと契約しなくてもお湯が沸かせる、まさに田舎民にとっての神アイテムなんですが、いかんせん本体が冷蔵庫ばりにデカイです。しかも我が家の場合、玄関の真横がお風呂になっている構造上、道路から丸見えちゃってます。これはいけない!
という訳で、自宅の外観オシャレ化計画の第一歩としてエコキュートの目隠しフェンス作りに挑戦してみたいと思います。今回はロードバイク要素ゼロでお送りします。
①基礎と支柱作り
先ずはフェンスを支える柱を地面に固定するための基礎を作ります。ホームセンターで基礎となるコンクリートブロック(¥990)を購入し、穴を掘って埋めます。その際に水平器を使ってブロックに傾きがないように調整したり、水糸を使って全ての基礎の高さを揃えたりします。
次に、基礎ブロックの角穴にモルタルを流し込んでフェンスの基礎となる支柱を立てる作業ですが、今回は支柱の素材にアルミ角パイプを使用しました。安く仕上げるのであれば断然木材なのですが、長年の風雨で腐って脆くなったりするかもしれないし、取り付けた板の重みでグワングワンなって使い物にならないかもしれないし…。(主に後者が心配だった)
その点アルミは強度がダンチなので安心できます。あえて欠点をあげるとすれば、加工にちゃんとした工具が必要になることと、お値段が高いことでしょうか。あと、ホームセンターでも売っていない場合がけっこうあります。(近くのカインズにはありませんでした)
モルタルを流し込む前に支柱が沈んでしまわないように、基礎ブロックの角穴の中に適当に砂利を入れておきます。そして、モルタルを大体3分の2ほど流し込んだ後、支柱を差し込みます。パイプの中にもモルタルを入れる必要がありますので、間違っても手順を逆にしないように。水平器を使って傾きが出ないように微調整した後、予め作成しておいた楔を四方に差し込んで固定します。
モルタルが硬化したら楔を外し、穴が埋まるまで再度モルタルを流せば基礎と支柱作りは完成です。
②目隠し板作り
無事支柱が立ちましたので、次はフェンスの本体となる目隠し板の作成に取り掛かります。
ネットで調べてみると支柱に対して横向きに板を取り付けているパターンが多い(というか殆ど)印象ですが、私なりにここには拘りがあって、絶対目隠し板は縦向きにしてやろうと予め決めていました。理由は単純にして明快、『かっこいいから』です!
という訳で、ホームセンターにて『杉材野地板』という木材を入手します。
この野地板はちゃんと加工された木材とは違い、素手で触ればトゲが刺さりそうなほど荒々しく、水分を含んでいて無駄に重く、何ならカビが生えているような野性味溢れる素材です。なのでDIYに使用するためには一手間加える必要があるのですが、その分とにかく安いです。2メートル近い板が12枚セットでお値段なんと799円。一枚あたり66.5円で買えちゃいます。これを2セット(計24枚)と目隠し板を取り付けるための適当な棒を3本ほど購入します。
加工する前に、一枚一枚バラバラにして直射日光や雨の当たらない場所に2〜3日干します。ある程度乾燥したら、表面を整えるためにサンダーでヤスリがけをしていきます。サンダーは安いものだとアマゾンで3千円も出せば購入できますので、間違っても手作業でやろうなどとは思わないでください。永遠に完成しなくなります。
下準備ができたら次は塗装です。
家全体の雰囲気に合わせて色はこげ茶を選択。板24枚と棒3本全ての表裏、上下、左右側面に黙々と刷毛で塗っていきます。ヤンヤンつけボーみたいに大量の塗料の中にドプンと沈められたらどれだけ楽だろうか…。
③組み立て
材料が全て揃いましたので、次はいよいよ組み立て作業です。
まずは目隠し板を取り付けるための棒を支柱に固定する必要があり、そのためにはアルミ材の支柱に穴を開けなければなりません。試しに家にあったノーブランドの電動ドライバーにドリルビットを取り付けてガリガリやってみましたが全く歯が立ちません(と言うかパワー不足で止まる)でした。となると選択肢は一つしかありません。そう、アマゾンです!
無事ドライバーが届いたので、早速穴を開けていきます。支柱の上中下の三箇所にステンレス六角ボルトを通すための貫通穴を開けます。
ボルトの長さは支柱の幅+板を取り付ける棒の幅+2センチくらいあれば十分だと思いますが、万が一足りないと泣きをみるので気持ち長めの方がいいかもしれません。
アルミパイプに貫通穴が空いたら、板を取り付ける棒にも同じように穴を開けます。片方が空いたら仮固定し、棒の真ん中辺りに水平器を乗せて反対側の穴の位置決めをします。
板を取り付けるための棒の固定が完了しました。ここまで来ると少し完成が見えてきたような気がします。もう掲示板には見えない(多分)!
さて、いよいよお待ちかねの最終工程。目隠し板の取り付けにかかります。
使用するネジはユニクロ軽天ビスというドリルネジで、山ほど入ってお値段たったの190円でした。ユニクロ素材のネジは以前の弱い電動ドライバーで散々ナメた経験があるので正直使いたくなかったのですが、事前に計算してみたところだいたい144本ほど必要なため、経済的な理由からこの素材を選びました。パワーのあるインパクトドライバーと新品のビットな
ら、まぁ何とかなるでしょう。
洗濯バサミを使って仮固定し、板一枚につき計6箇所ネジ止めします。ちょっと面倒ですが、ネジを入れる前に細いドリルビットで下穴を開けておくと、ネジが斜めになったりする嫌なトラブルを未然に防ぐことができます。因みに慎重派の私は計144箇所のネジ全てに下穴を開けました。
順調に数枚の板を取り付けた所で、ある問題に直面しました。
それは…
『棒を取り付けたボルトが出っ張ってて板が打ち付けられない問題』です。
ボルトの頭の厚みは5ミリ以上もあるので、上から無理矢理ネジ止めしようとしても届きません。仮にそこだけ長いネジを使用すれば、板を固定すること自体は可能ですが、今度は逆にボルトを外して目隠しフェンスを取り除くことが不可能となります。エコキュートに何らかの問題が発生し、修理等のためにフェンスを一時的に外す必要性が生じた時を想定してわざわざボルトを使用したのに、外せなくなっては元も子もありません。
ちょっと不細工だけど、ここだけ板と板の隙間を大き開けてやり過ごそうか?
答えはノー
実はこの問題に対する答えは事前に用意してありました。
ドリルビットと同じようにインパクトドライバーで使用できるボアビットというこの商品。ご想像の通り、これを使えば木の板に円形の穴を開けることができます。つまり、ボルトの頭が当たる部分の板にまぁるいを開けちまおうって寸法です!
そんでもって…
なんやかんやで完成!
作業に没頭し過ぎて、途中の写真を撮り忘れていました。(汗
全体的にもう少し横に長くすれば良かったような気もしますが、支柱の数を増やすと追加でアルミパイプを買わねばならず材料費が跳ね上がるのでまぁ良しとしましょう。
作業的には全ての板を打ち付けた後、ネジなどに同色の塗料を塗って出来上がりって感じです。最後の板は棒の長さが足りなかったのでネジの位置がかなり偏っていますが、ネジに色を塗るとさほど気になりません。
では、記事の最後に恒例の金額計算といきましょう。
・フェンス基礎 ¥990×2個
・流し込みモルタル ¥1,090×3個
・アルミ角パイプ(4m) ¥5,760(樹脂キャップ ¥180×2個)
・赤松KD材(目隠し板取り付け棒) ¥200×3本
・杉材野地板12枚束 ¥799×2セット
・塗料(焦茶色) ¥2,580
・ユニクロ軽天ビス ¥190
・ステンレス六角ボルト ¥124×6個
材料費のみだと、合計¥17,082でした。
次に作成するにあたって購入した工具代です。
・インパクトドライバー ¥1,1950
・サンダー ¥3,499
・ビットセット(下穴開けとネジ止めに使用) ¥998
・鉄工用ショートドリル ¥595
・木工用ボアビット ¥549
・刷毛 ¥198
工具代合計で¥17,789と少しお高めになりましたが、ほぼインパクトドライバー代なのでしょうがないでしょう。今後のDIYのクオリティを上げるための先行投資と考えましょう。
約一ヶ月ほど仕事の休みをほぼDIYとホームセンター巡りで潰す日々を過ごしていたので少し身体が鈍ったような気がします。そう言えば9月末にビワイチをして以来、ロードで走りに行っていないような…。
次回はロングライドの記事を書けらたらいいなぁ。
メンテナンススタンドを自作してみる
ロードバイクは最初に一式揃えてしまえば後はそんなにお金が掛からないので、大人の趣味としてはむしろ安上がりな方…………などと考えていた時期が自分にもありました。
実際はタイヤやチューブ、バーテープにブレーキシューなど定期的に交換しないといけない部品が盛りだくさんだし、ハマればハマるほどカスタムパーツやアップグレードに手を出したくなる底なし沼のように恐ろしい趣味なのです!!(マジで)
なので、もしあなたが石油王か宝くじ高額当選者あたりでないのなら、お金を掛ける際の優先順位を決めておかなければなりません。
ちなみに私の場合は『バイク本体>それ以外』です。
そんな訳で、以前から購入を検討していたメンテナンススタンドを思い切って自作してみることにしました。
①土台を作る
まず用意したのは、カインズで購入したパラソル型の室内物干し(¥1980)
使用するのは三脚部分とポール一本のみで、その他は嫁か母親にプレゼントしましょう。きっと微妙な顔をされると思います。
ポールははめ込むだけでも使用はできますが、それだと三脚の穴の底面にばかり負荷が掛かってしまいそうだったので接着。近所のホームセンターで購入したG17という名前のボンドを流し込み、ポールをぶっ刺して完全固定します。これで一応土台は完成です。
②台座を作る
土台が完成したので、今度はロードバイクを乗せて固定する台座の作成に取り掛かります。用意するのは塩ビパイプ(100センチ)一本とT字型の接続部品。(チーズというそうです)二つ合わせて近所のホームセンターで¥625で購入しました。塩ビパイプは太さの種類が結構ありますが、土台のパイプの直径が25ミリだったので、最も大きさの近い内径30ミリのものを選びました。
ロードバイクのフロントホイールの固定位置からボトムブラケットまでが約60センチだったので、その長さで塩ビパイプをカット。(カットには以前石膏ボードを切断する際に使用した電工ペッカーという工具を使用しましたが、ノコギリだったらどんなものでもだいたい問題なく切れると思います)
これをT字型パーツの左右どちらかにポールを接着する際にも使用したボンドで接着。残った40センチは、同じくT字型パーツの下部に接着します。
③台座に自転車を固定するギミックを取り付ける。(フロントフォーク側)
今回のメンテナンススタンド自作で最も苦労したのが、この自転車の固定部分でした。あれこれ考えた結果、フロントフォーク側はホイールの部品をそのまま使うことにしました。
どこのロードバイク乗りのご家庭にもある(無かったらゴメンナサイ)もう使用する機会が無いであろう古ホイールを分解します。クイックリリースやロックナットを外し、フォークを固定するために必要な部品をごっそりいただきます。今回はビワイチの直後にスポークが折れたフルクラムのレーシング7さんに犠牲になっていただきました。完成車付属品でありながら約3年間にも及ぶ長い間、私のロードライフに付き合ってくれてありがとう!
ホイールから部品を外し終えたら軸の直径を測定。ホイールメーカーによって違いがあるのかは分かりませんが、レーシング7の場合はちょうど1センチでした。
さて、もしあなたのご家庭に電動ドライバー用の1センチのドリルが無いのであれば、次にすべきことは明白です。速やかにマイカーのキーと財布を手に、ホームセンターへ向かってください。必要なものはそこにあります。
今回はボトムブラケットの位置をT字型パーツの後方のあたりに持って来たかったので、そこから逆算した位置にホイールパーツを通すための穴を開けます。ちなみにこの穴が左右でズレているとフォークを固定した際にもれなく車体が傾くことになるので、地味に重要な作業です。今回は気合いと勢いで何とかなりましたが、円の左右に水平に穴を開けるという作業はぶっちゃけ難易度が高めです。何か良い方法があれば誰か教えてください。
④台座に自転車を固定するギミックを取り付ける。(ボトムブラケット側)
フロント側が完成したら、次はボトムブラケット(以後BBと省略)側に取り掛かります。ネットで調べた結果、フロント側のようにガッチリ固定することは不可能なので、クッション材等を使って車体を『乗せる』方法を取るしか無いようです。ただ、BBに対して縦に保持するパターンと横に保持するパターンがあるようで、今回は恐らく最も使用されているであろうミノウラのメンテナンススタンドと同じ縦方式にしました。
使用したのは塩ビパイプの継手ソケットという商品で、お値段たったの¥80で購入。こいつを竹を割るような感じで半分より気持ち大きめにカットし、T字型パーツの後方に適当なネジで二箇所ほど固定。(死ぬほど硬いので注意!)
これだけでもBBを乗せること自体は可能そうですが、不安定ですし、何より自転車との接触点に傷が付きそうなので緩衝材をかませる必要性があります。柔らか過ぎず硬過ぎず、且つお値段手頃なものを見つけるのには苦労しましたが、最終的にカインズにあるスポンジ板(¥98)を使用することに決めました。切断してしまわないようにカッターナイフで中心に切れ目を入れ、更に左右の中心にも切れ目を入れます。(合計3箇所の切れ目を入れ、繋がったまま4等分します)
これを先ほどのBB受けの上に接着します。G17ボンドを使う最後の場面なので、使い切る気持ちでがっつり付けましょう。なお、硬化するまでに結構時間を要するので、ビニールテープなどで固定しておきます。特に見た目に拘らないのであれば、テープはそのまま残しておいた方が強度が出て良いと思います。これでBB受けの完成です。
⑤その他の改良
実際に自転車を乗せてみていくつかの改善点が見えて来たので、できる範囲で修正します。
まずは高さの調節ができた方が良いと思ったので、土台側の支柱ポールに適当に二箇所ほど貫通穴を開けます。フロントフォーク側で使用した1センチのドリルは流石にデカすぎてポールの強度が不安なので、ダイソーで6ミリのドリルを別途購入。穴が開いたら、そこに近所のホームセンターで購入したナベコネジ(¥40)というネジを嵌め、高さ調節ギミックの完成。
台座が回転する仕様にしましたが固定して使いたい場合もあると思うので、台座支柱の塩ビパイプにも同じドリルで貫通穴を開けます。説明は不要だと思いますが、土台のポールと台座の塩ビパイプ全ての穴に一度にネジを通すことで台座の固定が可能となります。(構造上フロント側に重さが偏るので、台座を固定した際に真下に三脚の脚が来るようにした方が安定すると思います)
土台のポールと台座の塩ビパイプ間に結構な隙間があり、自転車を乗せた際にかなりぐらつくので、部分的にビニールテープを巻くなどして調整します。たったこれだけの作業で、驚くほどぐらつかなくなります。
これで完成となります。
ぶっちゃけ見た目は微妙そのものですが、自宅内だけで使用するものなので気にしません。
では、早速ロードバイクを乗せてみます。前後のホイールを外した後、フロントフォークをクイックリリースで完全に固定し、クッション材の上にBBを乗せます。
完成ついでにチェーンの清掃を行ってみましたが、一応問題なく行えました。今後、ギア周りのアルテグラ化をしていく予定なので、その際の活躍を大いに期待しています。
今回の反省点は、塩ビパイプを使用した都合上、市販のスタンドのようにフロント側に傾斜をつけることができず、結果として重心がかなり前フォーク側に寄ってしまったことです。もし今後、改良版を作る時はその辺の問題を解決し、より使いやすいメンテナンススタンドを目指したいと思います。(市販のものを買うよりトータルの金額が嵩むのでは?)
最後に今回のDIYにかかったお金を計算してみたいと思います。
パラソル型室内物干し ¥1,980
塩ビパイプとチーズ(接続部品) ¥625
継手ソケット ¥80
G17ボンド ¥98
クッション材 ¥98
ナベコネジ ¥40
1センチドリル刃 ¥598
6ミリドリル刃(ダイソー) ¥108
全て合計すると¥3,627で、純粋な材料費のみだと¥2,921でした。
アマゾンで似たような機構のメンテナンススタンドを購入すると約一万円ほど掛かるので、費用面だけで考えればかなりお得にできたのではないでしょうか?
ビワイチで詰みかけた話
令和2年の9月某日、琵琶湖一周サイクリング(通称ビワイチ)に行ってきました。
遠征でのロングライドは昨年のアワイチ(淡路島一周)に続き人生2回目。アワイチが約150㎞だったのに対し、北湖と南湖の全てを回るフルビワイチは約200㎞。距離はありますがその殆どが平坦らしいので、よほどのアクシデントでもない限り走りきれるはずです。(多分)
そんな訳で、愛車のビアンキと共にマイカーで前日に滋賀県入り。折角なので今回はgo to キャンペーンを利用し、家族旅行も兼ねてのライドです。
早朝6時。爆睡する嫁と子供を起こさぬように準備やら食事やらを済ませ、ホテルの駐車場をスタート。先ずはビワイチの出発地点となる瀬田の唐橋を目指します。日曜なこともあってか、早朝にも関わらず琵琶湖周辺は釣り人だらけ。『こんな朝っぱらからよくやるよ』という感想は多分お互い様なのだろう。
ホテルの場所が近江大橋のすぐ近くだったこともあり、あっという間に唐橋に到着。日本三名橋というだけあって、中々に趣のある良い橋です。この場所から数多のサイクリスト達がビワイチに挑んだのかと思うと非常に感慨深いです。不具合が出ていないか車体を軽くチェックし、午前6時13分いよいよビワイチスタート。取り敢えず、北湖と南湖の境目でもある琵琶湖大橋を目指します。
事前に調べていた通り、ルート上には鮮やかなブルーのラインが敷かれており、道の心配をすることなく走りに集中できます。美しい景色に走りやすい道。ここはロード乗りにとっての天国なんじゃなかろうか? そんなことを考えながらペダルを回していると、気がつけば南湖は終了。琵琶湖大橋東詰にあるローソンで1度目の休憩を取ります。
到着時刻は7時1分、走行距離は約19㎞。
まだまだ序盤のため頑張り過ぎないようなペースで漕ぎました。トイレと軽く補給を済ませ、次なる目的地は彦根城。道中、サイクリストの聖地で写真を撮ったり、長命寺港コースに寄り道してみたり、自分なりに楽しみながら北上。
半端ない向かい風に心と膝が折れそうになりつつも、なんとか彦根城(の近くのファミマ)に到着。
時刻は8時50分、走行距離は62㎞。
二時間近く走ってやっと三分の一。ラピュタで言えば軍の基地でロボットが無双している場面くらいか? ドーラ並の脚力が欲しいぜ…。
再び北上を開始し、10時24分に琵琶湖の北端に近い木之本(のインター前のセブン)に到着。走行距離は93㎞。ここへは何となく11時ごろの到着を予定していたのですが、思いの外速く着くことができました。
少し早いですがここで昼休憩。昼食に選んだのはツナマヨおにぎりとコーヒー、そしてブラックサンダー一個。まだ100キロ近く走らないといけないため、ここは敢えて少なめです。
11時頃に後半戦スタート。アワイチ唯一の山である賤ヶ岳へ向かいます。自身やバイクのコンディションは全く問題無し。が、心なしか天気が怪しい…。
アワイチの際は島の南側で散々雨に降られ、半ば命懸けで激坂を下った経験もある自身にとって(無論、ブレーキはキャリパー)天気予報は最も気になる要素の一つ。スタート前に確認した予報では降水確率10パーセントだったし、まさか降られまいと高を括っていたのですが…。
旧賤ヶ岳トンネルを抜けると、そこは雨だった。
なぜ今なのか…。
なぜビワイチのコースで唯一存在する山のてっぺんに居る時に急に降り出すのか…。
絶賛発動中の自身のスタンド能力『バットレインマン』(この上なく最悪のタイミングで雨を降らせる能力)が心底恨めしい。
雨は断続的に降り続いたもののマキノに入る頃には晴れ間が覗くようになり、一時はびしょ濡れになったウェアも再び牙を剝く向かい風によってすぐに乾いてくれました。(なんで追い風にならねーんだよという疑問はこの際頭からぶん投げることにした)
何とか無事に後半最初の目的地である湖のテラスの到着。
時刻は12時10分、走行距離119㎞。ベンチに腰掛けプロテインバーを頬張ります。
次なる目的地は白髭神社だったのですが、ここら辺はあまりにも交通量が多く、観光客で溢れ返っていたために写真だけ撮ってスルーしました。と言うか、そこら辺から琵琶湖大橋を過ぎる辺りまでとにかく交通量が多く、事故らないようにするので精一杯でぶっちゃけあまり覚えていません。
そして、15時44分。瀬田の唐橋を渡り、ついにゴール!
無事ビワイチを達成することができました!
純粋な走行時間は7時間40分。単純にスタートからゴールまでに掛かった時間だと9時間50分。
大きなアクシデントもなく大成功のロングライドでした…と言いたいところですが、実は一つだけやらかしたことが。
琵琶湖大橋付近を走行中、段差に乗り上げた衝撃でハンドルバーに装着していたスマホがぶっ飛びました。幸いにして落ちた先が歩道だったためオシャカにはなりませんでしたが、もし車道側へ飛んでいたら…。しかも、迂闊なことに私は嫁の携帯番号を暗記もメモもしていなかったので、連絡手段を完全に失っていた(詰んでいた)可能性すらあったのです。家庭持ちサイクリストである私にとって、ロードバイクは『やっている』ではなく『やらせていただいている』趣味。無駄に迷惑や心配を掛けることはあってはならないことです。ということで、最後に今回のビワイチで得た経験や注意点・改善点を箇条書きにします。
・連絡手段をスマホだけに依存しない。(特に遠征時は最低限必要な電話番号のメモを持参し、公衆電話の設置場所なども記入しておく)
・後半ルートが分かりにくい場所がいくつかあるので、GPSサイコンが無い場合は事前にしっかり頭に入れておく。(個人的にはフリー冊子のFUN! RIDE! BIWAICHIに掲載されているストラーバのルートが非常に役立ちました)
・推奨ルート上にある岩熊第二トンネルが照明工事により完全な暗闇(令和2年12月までの予定)なので、日没後に走行予定がなくてもライトは絶対に持参する。(旧賤ヶ岳トンネルを軽く凌ぐ最恐スポットでした)
・旧賤ヶ岳トンネルの下り坂は落ち葉が多かったため、雨が降っていなくてもスピードの出し過ぎやバイクコントロールに注意する。
・近江高島駅を越えた辺りから走行難易度が跳ね上がるため(交通量が多く、且つ迂回路も無い)直前に休憩を取り、肉体的にも精神的にも余裕を持った状態に整えておく。
ゴール地点である瀬田の唐橋も日中はかなり交通量が多いため、もし2回目をするのであれば琵琶湖大橋の東側にあるピエリ守山スタート(サイクリング目的の駐車場があります)反時計回りに一周し、最後に琵琶湖大橋を渡って締めるルートでしょうか? 琵琶湖大橋を渡り損ねたことだけが今回のビワイチの心残りです。
ロードバイクに乗って良かった。ビワイチに来て良かった! 心の底からそう思える楽しい1日でした。こんなにも素晴らしい体験をさせてくれた滋賀県の方々や琵琶湖に感謝。本当にありがとうございました。